融資を受けるのに担保は必須? そもそも担保って何?

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なぜ担保を求められるのか?

「無借金経営」とは文字通り、金融機関から全く借入がない状態で経営を行っている会社のことですが、どのようなイメージを持たれますか?

「借金をしなくても成り立つなんて、健全な経営を行っているんだろうな」とポジティブに捉える方が多いかもしれません。ただ、借金がないことだけをもって、いい会社なのか、経営状態が健全なのかどうかは、判断ができません。

ただ単に、社長個人がお金持ちでいざとなったらいくらでも個人資産を突っ込めるとう会社もありますし、資金繰りはカツカツな状態かもしれませんし。

一度も融資を受けたことがない、一時的に業績が良くなった際に一括返済してしまったという会社はありますが、借金を避ける理由として一定数あるのが「担保を求められるのが嫌」「担保が恐い」ということ。

確かに、金融機関に融資を申し込むと、ほぼ確実に、担保が求めらます。

銀行の立場からすると、融資審査の結果、会社の信用に不安があるから「担保」を求めるのです。ただ、簡単ではありませんが、信用面で問題がなければ「担保」は必須ではないのです。

まずは、担保とはいったいどんなもので、どんな役割があるのか押さえておきましょう!

担保には物的担保と人的担保がある

担保には「物的担保」「人的担保」の2種類があります。

「物的担保」とは?

不動産等の財産に抵当権を設定して、借主が返済できなくなった場合には、担保物件を換金して、貸主である金融機関は優先的にそこから弁済を受けます。代表的なものは不動産担保です。この抵当権には、抵当権根抵当権があります。

  • 抵当権→該当する借入のためだけに設定されされる担保で、設定され借入金額が限度。
  • 根抵当権→担保物件に限度額を設定し、その限度額の範囲内であれば、該当する借入だけでなく、将来発生し得る借入まで担保とすることができます。

金融機関による事業用融資においては、金利優遇の代わりに、根抵当権を求められることがあります。

ただし、根抵当権を設定してしまうと、その設定金額まで借入があるものとみなされてしまうため、複数の金融機関が該当する不動産に抵当権を設定できなくなってしまうデメリットもありますので、ご注意ください。

「人的担保」とは?

近年は、物的担保になるような資産を所有していない会社も多数存在します。そのような会社では「物的担保」は当然設定できません。その代わり求められるのが人的担保、つまり連帯保証人です。会社の場合は、社長や配偶者が連帯保証人になります。

連帯保証人になると、会社が返済できない場合、会社の代わりに連帯保証人である社長や配偶者が変わりに返済することになります(もし、連帯保証人である社長や配偶者が亡くなった場合には、その地位は子供などに相続されます)。

法人と社長個人は別人格なのに、なぜ社長個人が連帯保証人になることが求められるのか?

中小企業の場合、会社の「大株主=社長」であることが多いため、金融機関は、これらを一体(結局、財布は同じ)だと見ているからです。

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