【おすすめ本】五感をフル活用して劇的に効果を上げる勉強法あります_『最短で結果が出る超勉強法』

巷には数多くの仕事術・勉強法などに関する書籍が溢れかえっていますが、それらの多くに共通するのは著者が一流大学や一流企業出身者だということです。

これは当たり前と言えば当たり前のこと。だって一流企業で成功しているからこそ、その成功体験の元になっている仕事術が役立つことの根拠になりますし、一流大学に現役合格しているからこそ、その受験ノウハウが正しいことの証明になるからです。そして世間一般の人は、その成功の秘訣を知りたいから、彼(女)らの書籍にお金を出します。

ただ、一方でこんな疑問も沸きませんか?

「成功した人たちは、元々出来る人達だから、その仕事(勉強)法が有用なだけではないか?」
「凡人である自分には、秀才たちの仕事(勉強)法は真似できないよなぁ…」

などと。僕は現在、国家試験に挑んでいる身として、勉強本につい手が伸びるのですが、たまに上記のような考えが頭をよぎることがあります。ですが、全てを真似できなくても、1つでも真似できることがあればいいだろうという考えから、様々な成功者の本は読み、その方法論を取り入れようと心がけています。


本書の著者である荘司雅彦さんも、そのプロフィールを見ると、東大文化Ⅰ類や早大政経学部を現役合格、司法試験も最短で合格。現在は弁護士として一般の弁護士の10倍の自件数をこなしながら、週二回の休みはキッチリとり、残業もほとんどしないという、誰もが羨むとてつもない経歴の持ち主です。

そんな凄い方が書かれたのが本書は、そのタイトルにある通り、著者が実践してきた結果作り上げた勉強法のノウハウが沢山詰まっています。その中身は特定の資格や、特定の大学だけではない、勉強と名のつくものであれば何にでも応用が効くような方法ばかりでしたので、その中でも僕が直ぐに真似し始めた内容を中心に紹介させていただきます。

目次

勉強に必要な道具を選ぶ上での条件とは?

勉強に必要な道具って何が思い浮かびますか? 「ノート、鉛筆、ボールペン、消しゴム、マーカー…」などが真っ先に浮かぶのではないでしょうか。しかし、本書で定義している勉強の道具はもう少し幅広いです。上記のノートなどは「本来的な勉強道具」。もう一つはiPodなど一般的な用途が特に勉強用ではない「本来的ではない勉強道具」と道具を2種類に分類しています。

そして、それぞれのツールやアイテムを選ぶときの条件を3つ挙げています。

①値段が自分にとって許容範囲内にあること
②一定の期間は飽きずに使い続けられる自信のあること
③「ハズレ」であっても少し後悔するだけですみそうなこと(P30)

そして、この基準をクリアするものであれば、ともかく買ってみることを薦めています。

アイテムごとの具体例は是非本書をご覧になって頂きたいと思いますが、「本来的な勉強道具」では例えば、筆記用具は合否を左右するものだから疲れず丁寧に書けるもの、逆にマーカーは容易に入手できるポピュラーなものにする、ノートは部分的にやぶって使える機能的なもの、バッグは軽さ重視など。

「本来的でない勉強道具」としては、聴いて学ぶツールとしてiPodや録音・再生ツールとしてのボイス・レコーダーなどの他、疲労回復のための酸素缶や瞑想用CD、脳を活性化させるためのブドウ糖の顆粒、目覚め効果を高めるエナジーライトなど、自分ではちょっと思いつかなかったけど一度は試してみたいと思うものまで色々と紹介されています。

なかでも、瞑想用CDは、前に苫米地英人先生の著書『脳にいい勉強法』に附属していた脳を活性化するCDを使っていて、結構効果があった感じがあるので、本書の中で紹介されているCD『瞑想へのいざない』(PHP研究所)も試してみたいなぁと感じました。

情報を一箇所に集中させる利点

前述の勉強道具のノートについてですが、著者はノートはメモ程度に使い、その分、自分の「ホームグランド」となる基本書が決まったら、その基本書に情報を集中させるそうです。集中させるとは、テキストの余白にテキストにない情報を書き込んだり、他の参考書から転記した場合には、その出所をメモしたりすることです。これには次のような利点があります。

①基本書を何度も開くことによって、その内容や構成が自然と頭に入る。
②「すべては1冊の基本書にある」という安心感は、記憶を呼び起こすのに役立つ
③出所が異なる複数の情報を統合することにより、一つの事項を、格段に深く、正しく理解できるようになる。(P28)

僕は、税理士試験の受験1年目は要点をまとめた手書きのノートを作り、2年目は手書きの要点ノートをスキャンしてデジタル化&間違いノートをデジタルベースで作っていましたが、見返す手間は活用度の観点から3年目の今年は、本書の方法のように基本テキストに情報を集める方法でやってみようと思ってます。

また、そのようにして情報を集めた基本書は「帰納的な読み方」を活用することにより、深く内容を理解できるようになるそうです。「帰納的な読み方」とは、最初から1ページずつ順番に読んでいくのではなく、問題や試験で不明な箇所があったら、その都度基本書を見返すことによって両者をリンクさせ、理解や記憶を深めようとする読み方です。

あらゆる方法を駆使してことこん勉強を楽しむ

本書を読んで感じたことは、著者の荘司さんは、勉強効率を上げるために本当に様々な方法を試されているんだなぁということ。前述の勉強ツールにしても、ノートやペンなど直接的に勉強に直結するもののみならず、瞑想CDや速読ソフトなどあらゆるツールを試されているし、五感をフル活用して勉強するのが分かります。そして、本書には直接的には書かれていません(あったかな?)、勉強において大切なキーワードは「勉強を楽しむ」ことだと感じました。

難関な受験や資格試験の勉強は短期間で終わることは稀で、数ヵ月から数年を要するものが多いため、がむしゃらに勉強するだけでは、モチベーションを維持することは難しいですし、勉強効率もあがりません。だからこそ、色々な工夫が必要なんでしょうね。

例えば、右脳を使う方法。

右脳はイメージや感覚を司り、左脳は言語活動や論理的思考を司る(P174)

この右脳のよる方法のビジュアル化は、一定の効果があると著者は述べており、その活用方法として、「定義」「結論」「理由」などの箇所別に別の色でアンダーラインを引き、その中で特に重要なキーワードを「ひとかたまりの言葉」ずつマーカーで塗りつぶす「2段階マーキング法」や、調べものをするときに電子辞書ではなく「紙」の辞書を使うなど、情報をイメージとして脳へ焼付ける有用性。
そして、そもそもその右脳を活性化させる方法として、デザインや絵画をボーッと見る、前述の瞑想CDや歌詞のない音楽を効くなどの方法も例示されています。

他にも飴と鞭ではないですが、やる気アップやモチベーション維持のために「①長期・②中期・③短期に分けてご褒美」(ex/①ビール1本、②ビール2本、③映画を1本見て良い)を設定したり、効率的に記憶を保持させるために、1時間勉強したらその直後の5分間を反芻の時間、就寝前の20~30分間をその日の内容を見直す時間に当てたり、暗記モノはまとまった時間に一気に10憶えるよりも、スキマ時間を使って1こずつ覚えたほうが効率が良いということなどは、短期間で効果が検証できそうなので、早速試してみています。

まとめ

僕が個人的に仕事効率化や勉強法関連の書籍を読むときに気をつけようと思っていることは、次の3つのことです。

①読んだだけで満足して、そのうち試そうと思うのではなく、今すぐ試す。
②試す前から自分には合わないと決めつけないで、なんでもパクる。
③仕事効率化や勉強法のコレクターになっては本末転倒だ!

冒頭に書きましたが、一流の人の本を読むと、つい、崇拝か卑下の感情が沸いてきて、せっかく成功者がそのノウハウや失敗談を晒してくれているのに、その内容を素直に受け取れないことがたまにありますが、それって本当に勿体ないですよね。

昔勤めていた会社の方針として「TTP」という言葉がありました。「TTP」とは、「徹底的にパクる」という言葉の省略ですが、勉強法なんかもどんどんパクってみるべきだと思います。その方法が自分に合わないのであれば、やめればいいだけですし…。

だから、勉強方法に悩んでいたり、もっと効率的な勉強方法がないか探していらしゃる方などは、是非本書を手に取ってみて、その内容をいくつでもすぐ試してみてください。そのなかの最低でも1つは自分に合う方法があるはずですから!

オリジナル記事の投稿年月日:2012年9月2日
当記事は管理人が過去に運営していたブログ『」リー:リー:リー』に投稿した記事です。管理人のミスでブログ自体が消滅してしまいましたが、生原稿が残っていたものを若干修正のうえ、再アップさせていただいております。

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