【おすすめ本】不自由な道具だからこそ鍛錬が必要_『伝わる・揺さぶる!文章を書く』

自分の伝えたいことを、自分の意図した通りに「伝える」ことは非常に難しいです。

僕は、まだ、当ブログを開設してわずか数ヵ月。毎日短いながらも文章を書いていますが、日々、自分の文章力の拙さを実感しています。

こんな僕でも昔は雑誌の編集者をしていた時期が3年程ありました。認知度の低く、また特殊な業界の雑誌ながらも、当時は日々、文章に触れていただめ、まだ、今よりはマシだったと思います。

ただ、当時も文章の「書き方」みたいなものはしっかり学んではいませんでした。
忙しさにかまけて、根本的な文章力というより、表面上のテクニックに頼って書いていたような気がします。

しかし、今回またブログを始めた(過去にも何度がやっていたのですが…)のをきっかけに、文章について見つめなおして見ようとと思い本書を手に取りました。

長年、文章に携わるお仕事をされ、著書も多い山田ズーニーさん(大変失礼ですが、お名前から勝手に男性の方かと思っていましたm(_ _)m )。ほぼ日刊イトイ新聞 – おとなの小論文教室。でも長期に渡り連載をされております。

とても参考になりますよ!

『本書が目指す文章力のゴール』
→あなたの書いたもので、読み手の心を動かし、状況を切り開き、望む結果を出すこと。

うむ、非常に明確なゴールです(#^.^#)

本書にタイトルが「伝わる・揺さぶる!文章を書く」となっているだけあり、非常に内容は伝わってきましたし、文章を書く事の意味というか、モチベーションを上げてくれる内容でした。 第一章で「文章の7つの要点を押さえる」ということで、

①意見…あなたが一番言いたいことは何か?
②望む結果…だれが、どうなることを目指すのか?
③論点…あなたの問題意識はどこに向かっているか?
④読み手…読み手はどんな人か?
⑤自分の立場…相手から見たとき、自分はどんな立場にいるか?
⑥論拠…相手が納得する根拠があるか?
⑦根本思想…あなたの根本にある想いは何か?

基本的な重要要素の要点が述べられており、第二章で、各要素について、ひとつずつ深く解説されています。

さらに、その知識を第三章の「実践編」、第四章の「より効果を出す!テクニック」で、実際の例文を用いながら、具体的な手順、チェックポイント、グレードアップポイントが解説される、という構成になってます。

本書を読んだ強く感じたことは、小手先にテクニックでは、やはり読み手にはバレてしまうんだなぁ、ということです。テクニック的なことはもちろん本書でもきちんと解説されていますが、7要素のうちの一つ「根本思想」の項目での言葉、

根本思想は、短い文章にも、ごまかしようなく立ち表れてしまう。根本に、人に対して温かい想いを持っている人の文章は、さりげない書き方をしても温かさが伝わってくる。つまり、「根本思想」を変えない限り、話題を変えても、読み手の印象を変えることはできない。

には、なるほどなぁと思いました。

自分が読み手の立場でも、分かりますもんね。「何かこの人背伸びしてるなぁ」とか。

また、第五章「その先の結果へ」では、言葉は思いを伝える道具としては不自由だということで、筆者が聴いた次の言葉が紹介されています。

自分が考えることは、文字や言葉にすることで、最初の思考からは少し離れたものになります。本来感じるべきことを、そういった使い勝手に少し難のある道具を使いながらさぐり合うのが、人間同士のコミュニケーションなのでしょう。

不自由な道具だからこそ、自分の想いに忠実でありつつ、かつ、人と関わりを目指すためには、厳しい文章術の鍛錬が必要だ!

ということなのです。

厳しい言葉ですが、確かにそのとおりだなぁ、と思いました。

最近ではキーボードや携帯・スマートフォンなどで文章を「打つ」が多くなり、どこか文章を「書く」ということは違い、言葉で表現することに関して以前より手軽さを感じるようになりましたが、やはり、自分がいいたいことを伝えられるようになるには、しっかり意識しながら書くことも必要だと強く感じました。

まだまだですがね(^_-)-☆

ラストに書かれた著者のメッセージを胸に、これからも精進します。

あなたには書く力がある。

オリジナル記事の投稿年月日:2012年1月1日
当記事は管理人が過去に運営していたブログ『」リー:リー:リー』に投稿した記事です。管理人のミスでブログ自体が消滅してしまいましたが、生原稿が残っていたものを若干修正のうえ、再アップさせていただいております。

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