【freee】前払金・前受金の振替を忘れないための「+更新」機能の使い方

現金預金の入出金時点で売上・費用処理をしていると誤った経営判断・申告をしてしまう可能性がある

税務・会計で理解するのが難しいのが「発生主義(実現主義)」という考え方です。
※経営者はどちらかというと現金預金の入出金時点で売上・費用を認識される方が結構いらっしゃるのでご理解いただくのも、ときに難しいことも…^_^;

税務・会計では、売上については実現、費用については発生したときに、それぞれ売上、費用として処理します。

費用に関して金額的に重要性がない場合には、出金時に費用として処理しても構わないこともありますが、比較的金額が多い取引についてそのような処理をしていると誤った経営判断をしてしまうだけでなく、決算をまたぐ場合には、誤った売上、費用のまま申告をしてしまう可能性があります。

freeeの「+更新」機能の使い方

現金預金の入出金時点で売上・費用を処理をするほうが経理は簡単です。

正しく経理処理をしようと、いったん前受金(前受収益)・前払金(前払費用)などの経過勘定項目を使用して資産・負債として処理をした上で、それが発生(実現)したときに、売上・費用への振替の処理をする必要があるからです。

ただし、会計データを確認していないと振替の処理を忘れてしまう可能性があります。忘れないにしても振替の処理時に金額等のミスをしてしまう可能性もあります。。

そこで、freeeの「+更新」機能を使えば、この消込の処理を、入出金時にあらかじめ登録しておくことができます

前払した料金を費用に振り替える際の手順(全額を振替)

【例題】
3月14日 セミナー受講料352,000円を銀行振込で支払った。
5月15日 セミナーが開催され、受講した。

STEP

支払をした時点(上記例では3/14)では、単なる料金の前払いなので、「前払金(前渡金)」として取引を登録します。

仕訳形式では「前払金(前渡金)」と登録されているのが確認できます。

STEP

取引を登録すると、金額の項目の横に「+更新」のボタンが表示されるので、ボタンをクリックします。

「+更新」ボタンをクリックすると、別窓で上画像の画面が表示されますので、最低限以下の3つの項目を入力します。

  • 「更新日」…前払した取引内容が発生する日を入力します。
    ex)例題では、セミナー開催日「5月15日」と入力
  • 「勘定科目」…前払した取引に応じて科目を入力します
    ex)例題では、セミナー代のため「図書研修費」と入力
  • 「金額」…最初の取引登録時の金額を入力し、差額が0円になっていることを確認します。
    ex)例題では、352,000円と入力、差額0円を確認

入力が完了したら、画面右上にある「保存」をクリックすれば完了です。

仕訳帳や総勘定元帳などで、お金を支払った日に加えて、取引が実際に発生する日の仕訳も登録されていることが確認できます。

前払した料金を費用に振り替える際の手順(一部を振替)

【例題】
2月1日 英会話教室の6か月分(2月講座開始)の受講料の受講料を支払った。
    ※講座には毎回出席し、7月に講座は終了した。

「+更新」機能は、全額の振替を事前登録するだけでなく、金額の分割した振替えることも可能です。

登録の手順自体は、全額を振替える場合とほぼ同じです。
金額の入力だけ差額がある状態で「保存」をクリックして登録して、再度「+更新」ボタンをクリックして、同様に振替えを登録しておきます。

金額の下に表示されている「+更新後」の金額が「0」と表示されていれば、全額振替の登録が完了していることになります。

このような、比較的長い期間にわたる費用の振替が必要な取引がいくつもある場合には、別途Excelで管理することもあります。

しかし、この「+更新」機能を使用すれば、最初の支払時・入金時の設定には多少手間がかるものの、その後の振替忘れや振替金額の過大又は過少などミスはなくなるので、結果的には効率的だと思います。

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