「ピアス、刺青、公務員」で思い出した過去の記憶

ピアス
本日は、税理士試験の合格発表日。

自分も不本意ながら9年間も同試験を受験していたので、試験から解放された今でも、合格発表日の当日は変な緊張感を感じます。

税理士試験を受験している間は、毎日毎日、試験勉強のため、暗記の作業を繰り返していました。この忘れては憶えて、忘れては憶えてという繰り返しは結構苦痛な作業です。

様々な勉強本等で言及されている通り、また、そのことは19世紀の心理学者エビングハウスが、人の記憶力についての研究で示した「記憶の忘却曲線」からも分かる通り、人間は忘れる生き物であるため、しょうがないと言えばしょうがないのですが、「忘れる」というのは、なんか自分の能力が足りないような錯覚を覚えてしまいます。
もちろん、ツラい記憶等を忘れることができるのも、この能力のおかげなんですねどね。

その一方で、今まで全く忘れていた遠い記憶を、ふと鮮明に思い出すことってありませんか?

それも一見、たいして今の自分にとって重要でもないようなことだったりするので、ついこれを思い出したのには何か意味があるのかと考えてしまったりするのですが、やっぱりあまり重要じゃなかったりして。

今日は、そんなお話です。

目次

約3年ぶりだったけど、意外にもまだ穴があいていた

学生だった頃には、ボディピアスが流行っていたこともあり、結構ゲージの太いピアスをしている人が多くいましたね。ふと思ったんだけど、あの凄いデカい穴でもほっておけば、自然と穴が塞がるものなんでしょうかね?

僕も好きなバンドのアーティストがピアスしているのに影響を受けて、いちじは最高で左耳に3箇所穴を開けてました。耳たぶに2箇所と軟骨の辺りに1箇所。軟骨の辺りのは、いまいち見た目もしっくりこなかったので比較的短期間で潰してしまいましたが。

ただ、最初に就職した雑誌の編プロでも、その後に働いてたレコード屋さんでも、社員でしたが服装や髪型などが自由で、ピアスも着けたまま仕事ができたため、20代後半まではずっと着けっぱなしでした。しかし、その後、転職して、就業中はピアスを外さないといけない仕事に就いたのをきっかけに、だんだんと着けなくなってきました。直接的な理由は、いちいち着けたり外したりするのが面倒だということですが、見た目的なコダワリも無くなってきたのも影響してたのかもしれません。

そんなわけで、2つ穴があるうち1つしか着けなくなり、そのうち、もう1つも、30歳に突入する頃、確かお気に入りだったピアスが破損したのをきっかけに着けなくなりました。

それから3年近く経過したある日、知り合いの家にいるときに、「そう言えば、ピアスの穴ってまだあいているのかなぁ?」と思い、知り合いが持っていたピアスを借りて、穴に突っ込んでみました。

ずっと外したままだたし、既に穴が埋まってるだろう、もし埋まってたら痛いけど思いっきり突き刺して皮を破ろうか、などと考えつつ、恐る恐るピアスの針を穴に入れてみたのですが、これが意外や意外、「ススゥ~」と貫通しました。

公務員の刺青検査の是非に揺れた大阪の報道を知り

丁度その頃は、ニュースで大阪市の橋下市長が「公務員の刺青調査をする、しない」という報道が世間を賑わしていた頃でした。この報道に関しては一般の人々の関心も高かったようで、ネットでも容認派と否定派が入り乱れて様々な意見(?)が交わされていましたね。

これについては、僕は個人的には全然問題ないことだと思います。ただ、容認派の意見として、例えば「安室奈美恵やレディ・ガガ、ベッカムとか有名人も普通にいれてるし、見た目で差別するのは間違っている」をよく見かけますが、これは少々無理があるかぁ、という印象を受けます。

もちろん、個人の思想や趣味で自分の体に刺青を入れることは全く個人の自由ですし、見た目で人を差別するのは、理想としてはあってはいけないことです。

ただ、世間はそれ程甘くはありません。特に日本は「刺青=ヤクザ」と連想させる文化がまだ色濃く残っているため、一般の社会人が刺青を入れることにはそれなりにリスクを伴います。

当時みたいに報道されても、例えば圧倒的に仕事ができて有能だとか、その人がその人じゃないと出来ない仕事があるとか特別な理由があれば別でしょうけど、そうで無い人は、刺青を理由に配置転換等をされても仕方がないことだと思います。それが嫌なら辞めるしかないでしょうね。

ふと頭に浮かんだ高校の時の世界史の先生のお話

そんなことを考えて時、ふと頭に思い浮かんだのが高校生の時の世界史の先生の雑談でした。その先生が、授業中の何かの繋がりで話した話題がふと思い出されたのです。かれこれ、約30年近く前になり、今まで一度もそんなこと思い出したことがなかったので、なんでこんな話を覚えていたのか自分でも不思議なくらいです。

それはこんな話だったと思います。

ある公務員の男性職員の話ですが、この方は就業中にピアスを着けたまま、仕事をしています。
その方は「女性はピアスをしたままでも問題ないのに、男性がピアスをすると批判されるのはおかしい」ということで、この差別が無くなって欲しいというメッセージも込めて、ピアスをしているのです。

何か「人権問題」とか「差別」に関する授業に関連してされたお話だったのだと思うのですが、あまりに曖昧な記憶でこの部分以外は全く思い出せません。ただ、なんかこの話は妙に頭に残っていたんでしょうね。それが、今回のピアスの件だったり、公務員の刺青調査報道の件だったりとリンクして急に思い出したんだと思います。

刺青と比べたらまだピアスのほうが世間的な理解があるかもしれませんが、この方も公務員という立場だし、30年程前といったら今ほど理解があったか分からないし、しかも男だし…。まわりの人にはどう思われていたんでしょうかね?

子供の頃、よく「人を見た目で判断しちゃいけません!」と注意されましたよね。ただ、大人になってくると、その善し悪しは別として「人は見た目で判断される!」ことをを実体験として学んでいきます。

見た目で判断するのはイケナイことだと学んできているはずなのに、見た目で判断されることのほうが多い。

全く「人間」ってやつは、不思議なもんです。

また、ふとした出来事によって過去の記憶が蘇って色々と考えさせられることがある。

全く「人の記憶」ってやつは、不思議なもんです。

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