【Non-BP Life】「自己肯定感」失うは易く、取り戻すは難し!

先日(3/5)「ほぼ日刊イトイ新聞」で、糸井重里さんのエッセイ「今日のダーリン」の話題が糸井さんが気になっているという「自己肯定感」という言葉についてでした。

過去の記事は読めないと思うので、かいつまんで引用させていただくと、

「自己肯定感」とは「じぶんは肯定されてない」と感じながら生きてること。そんなふうな意味になると思う。
これは、とてもきついことだろう。「じぶんはいてもいい(に決まってる)」と、思って生きていられることと、そう思えずに生きていることとの間には、とんでもなく大きなちがいがあると、ぼくは思う。自己肯定感って、「わがまま」のことじゃないよ。昼寝している犬の寝顔みたいなものだと思うんだ。

僕にとって「自己肯定感」とは、「自尊心」とほぼ同じ意味に受け止めています。辞書などで調べてみると以下のように定義されています。

自尊心…「自分の人格を大切にする気持ち」
自己肯定感…「自分は大切な存在なんだと思える気持ち」

厳密に定義すれば違うのでしょうが、「良い自分」「悪い自分」全部含めて、ありのままの自分を受け入れられる状態のこと、だと考えています。

これは以前の僕にとっては、無意識のうちにバランスが取れていたものでした。別に他の人とっては何でもない自慢できるようなことではなくても、自分のなかでは「自分のここは結構凄いと思うんだよなぁ(#^.^#)」ってとこもあり、また、当然のように、「自分のここはちょっと嫌いなんだようなぁ、直したいとは思ってるんだけど(^^ゞ」ってとこもあり。
ただ、「完璧な人間はいない!」っていう当たり前のことを当たり前のように「心」のどこかで分かっていたから、その両面があって「自分」なんだ、ってことを納得できていたんだと思います。

しかし、身近な存在にボーダー(BPD)の人がいると、この「自尊心」「自己肯定感」がひどく揺らぐ瞬間が度々あります。なぜならボーダーの人たちは、完璧を求めるからです。常に100%を求めるのです。つまり、完璧でないものは「無」であり、100%でないものは「0」なのです。

なので、ちょっとしたミス(?)が命取りになります。つまり、もし僕が間違った行動や言動(あくまでパートナーにとっては)をしてしまったら、その代償は高くつきます。その先には、決して勝つことができない不毛な議論、罵倒、暴力(これは僕のケースではなかったですが)などなど。自分が「否定」されていきます。  そして、自分が否定される度にちょっとずつ、自信を無くしていくのです。

「あれ?」

「おかしいな」

「きっと、俺のここがいけないんだろうな」

「あぁ、ここもダメだ。俺ってホント、ダメな奴なんだな」

もぅ、自尊心などズタズタになります。するこ今度は、何でも相手に合わせるようになってきます。もう自分の言動に自信が持てなくなってくるため、相手の機嫌を取るような対応をするようになってきます。それでも、ミス(?)は起こります。そして自分へ浴びせられる否定、否定、否定…。

だって、100%じゃなければ0%だからです。パートナーの要求に常に100%で答えるのは不可能です。だって「完璧な人間はいない!」んだから。でも、嵐の渦中にいる人間はそんな冷静に状況を分析なんかできません。

「あぁ、俺ってこんなダメ人間だったか。もぅどうしたらいいか分からん(=_=)」

もぅパニックです。
僕は自分では自分自身のことを、それなりに人の役に立つことができる人間だと思っていましたが、もぅ自尊心はズタズタでした。大切なパートナーの事さえ幸せにできない、ダメな自分自身のことを、とても大切に思うことなどできませんでした。冒頭の糸井さんの言葉にあるように、 「自分が肯定されていない」と感じながら生きるのは、ホントにツラかったです。

それでも僕はこぅ考えてしまいました。

「(バートナーもきっと)自分が肯定されていない」と感じながら今まで生きだろう、きっと大変だったろう、と。

もぅ、りっぱな「共依存」の状態でした。

結局、現在は離れて生活していますが、まず、僕が取り戻すべきものは、「自己肯定感」だと思っています。思っていますが、なかなか難しいです。でも、一日でも早く「じぶんはいてもいい(に決まってる)」と強く思えるようになれるように日々生きてます。そうしないと大切な人のことも幸せにできないから。

オリジナル記事の投稿年月日:2012年3月9日
当記事は管理人が過去に運営していたブログ『」リー:リー:リー』に投稿した記事です。管理人のミスでブログ自体が消滅してしまいましたが、ノンボーダーとしての経験は避けることができない人生の一部であるため、元記事を若干修正のうえ、再アップさせていただいております。

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