税理士試験の理論学習は「単に暗記」より「理解した上で暗記」が大切だと財務諸表論の学習を通じて知った件

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税理士試験の理論学習は、理論丸暗記だけでは本試験での対応が難しい

税理士試験に合格する上で避けて通れないのが理論学習。
僕が最初に税理士試験の理論学習に取り組んだのが「財務諸表論」「消費税法」です。

初学の上、2月中旬から「簿記論」「財務諸表論」「消費税法」の3科目を速習コースで始めるという、今ならそれが無謀であることは分かるのですが、現実でも、全く学習の進捗が追いつけず、直前期に入るタイミングで「消費税法」を切って 「簿記論」「財務諸表論」 の2科目に絞ったものの両科目ともあえなく撃沈しました。

計算に関しては、ある程度、戦えた感触はあったので学習方法はそのままでもいいと思ったのですが、「財務諸表論」の理論については、当時の問題の傾向として理論を丸暗記するだけでは対応が難しくなってきていたこともあり、2年目以降はどうやって理論学習に取り組んでいくべきか迷った期間がありました。

主にインプット用「財務会計講義」

そこで 「財務諸表論」 の理論対策として、学校の教材とは別に2冊を使用することにしました。

あくまでメインのテキストは予備校のテキスト「計算テキスト」「計算トレーニング」「理論テキスト」の3種類ですが、これと併用して主にインプット用として使っていたのが↓です。

当時、学校の先生に本書を使っていることを伝えたところ、

「著者である桜井先生の書籍は、理論に癖があまりなく学校で使っている内容ともあまり外れていないため、読みやすくていいですよ。」

と仰ってましたし、実際に初学の方でなければスラスラ読めると思います。

また、本書を使ってみようと思った理由は、熱血講師・暮木先生がブログ「税理士試験 簿記論 講師日記」上で、本書を使った解答作成問題が出題されていたからでもあります。これは、暮木先生が「財務会計講義」の章ごとに作成した問題をブログ上で公開し、それをブログ読者の受験生が、解答を作成し自身のブログで公開。そして、 暮木先生のブログ記事へコメントすると、先生が受験生のブログを確認してくれて気づいた点などコメントを返していただける、というものでした。

僕も途中(9章)から参加させていただいた(結局さかぼって全部解答を作成しました)のですが、この答案を作成する作業をしたことが、理解力、答案作成能力の強化に繋がりました(いまもやっているのかな?)。

●当時の出題はこんな感じでした↓ 2012年….、もうそんな昔かぁ∑(′□`;ノ)ノ  なお、「atsuko_chan」という名前でコメントしているのが僕です …. …. 。

第1章 財務会計の機能と制度(問題掲載元ページ)⇒ 解答のない問題<第1章>
第2章 利益計算の仕組み  (問題掲載元ページ)⇒ 解答のない問題<第2章>
第3章 会計理論と会計基準 (問題掲載元ページ)⇒ 解答のない問題<第3章その1>
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第12章 財務諸表の作成と公開(問題掲載元ページ)⇒ 解答のない問題<第12章>

●問題に対する解答はこんな感じにしていました。(当時のブログは自身の不手際で消滅してしまったため、スクショで一部のみ記載、実際には問題は18題ありました)

過去の問題を含め自分で解答案を作成してみるために『財務会計講義』や学校の理論テキスト&会計基準原文の読込をしてきたことにより、以前よりも理論に対する理解度が増したと同時に、

「学校の理論テキストのポイントを丸暗記しなければ!」

という重圧から解放され、勉強自体を楽しくできたことが何よりの収穫でした。

主にアウトプット用「穴埋め・記述で学ぶ財務会計理論」

あともう1冊は、1月の講義開始前から腕が鈍らないように使っていたのが本書です。

※この年は結果がでる迄の9~12月の間は学校の講義は受講していなかったためでもあります。

本書は、税理士試験と公認会計士試験の両方に対応できるように作られているため、若干、税理士試験ではあまり重視されていない論点の問題もありますが、タイトル通り問題は穴埋めと記述と両方があり、基準原文の対策にもなりますし、解答を自分で作る練習にもなります

ただ、本書は初学の方には難しすぎると思います。

初学の方でも使えるとは思いますが、一回転させるのにめちゃめちゃ時間がかる危険性が大きいです。

一通り学習を終えた方、若しくは受験2年目以降の方にはオススメできます。

税理士試験の合格科目で唯一、安心して結果が見れた年

その年は 「簿記論」「財務諸表論」「消費税法」 の3科目を受験したのですが、 「簿記論」と「財務諸表論」が合格で、 「消費税法」 は不合格という結果でした。

正直、 「簿記論」 は学校の解答速報でボーダー+2点だったのでドキドキでしたが、 「財務諸表論」 に関しては合格確実ラインを超えていたので安心していました。こんなの後にも先にも 「財務諸表論」 だけです。

税理士試験はボリュームが多い科目が多いため、計算と比較すると結果が分かりずらい理論については、「理解」よりも「暗記」をつい優先してしまうかもしれません。

まぁ、「理解」しただけで「暗記」しなければ問題は解けないので、結局は「暗記」をする過程は必要なんですが、「理解した上で暗記」をするのが結局は「暗記」の近道になるのではないかと、税理士試験2年目にしてやっと知った次第です(しかし、その後税理士試験という長いトンネルはまだまた続くのであった……)。

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