「科目設定」で銀行口座や取引先を設定する
「科目設定」では、経理で使われる「現金」「借入金」「売上高」「地代家賃」などの勘定科目を追加・削除したり、勘定科目の内訳を管理するための補助科目を設定したりすることができます。
勘定科目については、基本的にはデフォルト設定のままでも構いません。
一方で、補助科目はデフォルトでは全く設定されていません。そのままで使用すると例えば下記のような問題が生じるので、貸借対照表(B/S)の科目のいくつかについては、補助科目を設定しておきましょう。
「普通預金」
→事業用口座が2つ以上ある場合には、口座ごとに分けて管理しないと、正しい残高がわからない。
→正しい残高がわからないと、売上や経費の入力が間違っていたとしても、気づけない。
「売掛金」
→取引先が複数ある場合には、取引先に分けて管理しないと、正しい残高がわからない。
→正しい残高がわからないと、売上の計上モレや、売上代金の未入金であっても気づきにくい。
まず、メニューバー、ナビゲータ、ナビゲーションバーのいずれかから「科目設定」をクリック。
補助科目を設定したい勘定科目をクリックし選択がされた状態で、画面上部の「補助作成」をクリックすると「補助科目の編集」が表示されます。
その編集画面で「補助科目名」(普通預金の補助であれば銀行名、売掛金の補助であれば取引先名など)を入力して「OK」をクリックすると、設定した補助科目が画面下部に表示されます。
補助科目は設定すると、入力したデータの管理・検証がしやすくなります。
一方で、なんでもかんでも補助科目を設定するとデータを入力する際の手間が増えます。
「科目残高入力」で開業日時点での残高を設定する
「科目残高入力」では、1月1日(年度の途中で開業した場合には、開業日)時点での「現金」「普通預金」「売掛金」「買掛金」など貸借対照表(B/S)残高を設定します。
とはいっても、フリーランス(個人事業主)として開業1年目の場合、「科目残高入力」で設定する項目は多くありません。
例えば開業日時点で事業用として準備したお金とクレカ残高が「現金 50,000円」「普通預金(2口座)合計 1,500,000円」「クレカの未払残高 150,000円」であれば、「現金」「普通預金」「未払金」だけ残高を設定すればOKです。
まず、メニューバー、ナビゲータ、ナビゲーションバーのいずれかから「科目残高入力」をクリック。
補助科目を設定していない科目(上記の例では赤枠の「現金」)の場合、勘定科目名の右端の「前期繰越残高」欄に金額を直接入力します。
補助科目を設定している科目(上記の例では青枠の「普通預金」)の場合、画面下部に「補助科目設定」で登録した項目が表示されていますので、その補助科目の右端の「前期繰越残高」欄にそれぞれ金額を入力すると、その合計金額が、勘定科目「普通預金」欄に表示されます。
すべての残高入力が完了した状態を貸借対照表(B/S)で表示すると下記のようになります。
資産 | 負債 |
---|---|
現金 50,000 普通預金 1,500,000 |
未払金 150,000 差額あり! |
合計 1,550,000 | 合計 150,000 |
この貸借差額を最後に「元入金」(法人のB/Sで「資本金」のようなもの)という勘定科目へ振替える処理をおこないます。
画面上部の「貸借調整」というボタンをクリックします。するとアラートが表示されますので「OK」をクリックすれば、貸借差額が「元入金」へ振替えられ貸借が一致します。
資産 | 負債・資本 |
---|---|
現金 50,000 普通預金 1,500,000 |
未払金 150,000 元入金 1,400,000 |
合計 1,550,000 | 合計 1,550,000 |
以上で「科目設定」「科目残高入力」の設定が完了し、データ入力をする準備OKです(楽しい作業ではありませんが…)!