ID、パスワード管理は「量」「質」ともに年々面倒になっている
ネットバンク、ECサイト、SNS、アプリなど何らかのサービスに登録する度に、IDやパスワードを設定しますが、その「量」は年々、膨大になってきています。
しかも、ID/パスワードは、アルファベット(大文字と小文字を使え!)、数字、記号を組み合わせ、●●桁以上でないとダメとか組み合わせが制限されていることが多く、要求される「質」も高くなってきています。
こなると、もはやID/パスワードを暗記することはもちろん、ID/パスワードを設定すること自体が面倒です。だからといって、全部同じにするとセキュリティ対策としては最悪ですし、全部違うもの、複雑なものにすると覚えておくのが大変になってしまいます。
ID/パスワードの管理方法としては、Excelやメモに一覧としてまとめデータとしてPCに保存、又は紙に出力して保存している方もいらっしゃるかもしれませんが、パスワード等を追加・変更する度に、いちいちデータを更新するのは面倒ですし、保存していたデータや紙自体を紛失してしまう可能性もあります。
パスワード1つだけ覚えておけば全てOKな「1Password」が超便利
そんな悩みを吹き飛ばしてくれるパスワード管理アプリが「1Password」です。
僕は長いこと、このアプリを使用してID/パスワードなどを管理していますが、仕事、プライベートを含めて今まで使用しているソフト、アプリの中でも「1Password」は長いこと使用していて欠かせないものになっています。
「1Password」の基本的な機能は、上記の図のように「マスターパスワード」という1つのパスワードだけは覚えておき、各種サイトにログインする際には、「マスターパスワード」で1Passwordを開き、アプリ内に保存しておいた各種ID/パスワードを呼び出し、ID/パスワードが自動入力されログインができるという、入力の手間まで省いてくれるめちゃくちゃ便利なものです。
その他にも、使用していて便利だと思う点はいくつかあります。
使用できるデバイス、ブラウザ、OSに制限がない
「1Password」は使用できるデバイス数に制限はなく、また、多くのデバイス、ブラウザ、OSに対応しているため、新規でデバイス購入、買い換えをした際に、1Passwordだけインストールすれば、とりあえず、それまでと同じように使えます。
僕も、現状、WindowsノートPC、MacBook Air、iPad、iPhoneと様々なデバイスを使用しているので、どのデバイスでも、最新のID/パスワードデータが同期されている状態で使えるのはとてもメリットに感じています。
自動生成機能を使えばパスワードをいちいち考える必要がない
「1Password」を使えば個々のパスワードを覚えておく必要がないので、どんな複雑なパスワードを設定しても問題ないのですが、パスワードを考える作業は面倒だし、結局は今まで使ってきたパスワードと同じ、又は少しだけ違うパスワードぐらいしか思いつきません。
その点「パスワードの自動生成機能」を使えば、任意の桁数(4~64桁)で自動的に複雑なパスワードを生成してくれるので、より簡単に、より安全にパスワードの管理ができます。
パスワード以外の重要情報も保存できる
1GBのオンラインストレージが使用できるため、サイトのID/パスワードだけでなく、クレジットカード情報、銀行口座情報、ライセンスキー、マイナンバーなど、なんでも保存できます。
機密性の高い情報を1か所にまとめておけることは、いざ、それらの情報が必要になったときは「1Password」を確認すれば見つかるという安心感につながるので、これもメリットの1つといえます。
サブスクの料金体系について
昔使い始めたときは買い切りでしたが、現在はサブスクのみとなっています。
サブスクは使い続ける限り、毎年、毎年お金がかかるので、導入する際に躊躇されるかもしれません。
しかし、仕事で使うならID/パスワードの漏洩は致命的なリスクになり得ますので、そのリスク軽減、また、IDパスワードを忘れたり、思い出したりする無駄な時間を軽減することにもなりますし、毎年お金がかかるデメリットよりも、導入するメリットのほうが遥かに大きいと考え、今でも継続して使用しています。
1Passwordの使用料を経理として落とす際の注意点!
事業をしていて、1Passwordのサブスク料金を経費に落とす際の経理処理としては、月払いの場合はもちろん、1年払いの場合も「短期前払費用の特例」が使えるので、支払時に全額経費で落として大丈夫です。
日付 | 借方 | 貸方 | 摘要 |
---|---|---|---|
202x年6月10日 | 支払手数料 4,420円 | 未払金(クレカ)4,420円 | 1Password 年間使用料 |
ただし、ソースネクスト経由で3年版を購入したなど、サービス期間が1年を超える場合には、上記の特例が使えないため要必要です。そのため、支払時は全額「前払費用」として資産計上し、月割で経費へ振替えて経費として落としていくことになります(固定資産の減価償却と同じような感じです。)
日付 | 借方 | 貸方 | 摘要 |
---|---|---|---|
202x年6月10日 | 前払費用 10,978円 | 未払金(クレカ)10,978円 | 1Password 年間使用料(3年分) |
202x年12月31日 | 支払手数料 1,829円※ | 前払費用 1,829円※ | 1Password 使用料(6-12月分)振替 |
1Passwordの請求書をみると、消費税(10%)が加算されていますが、1Passwordのサービスは国境を越えた電子通信利用役務の提供に該当し、運営会社は「登録国外事業者名簿」に登録されていないため、サービスを受ける側では仕入税額控除の対象になりません(一定の場合には、法人税上/所得税上の経費にはなります)。
そのため、消費税の課税事業者の場合、会計処理には、ご注意ください!