
【Spotify】ヘビロテ・プレイリスト(2025年3月)
個人的によく聴いた曲を、ただただ、紹介させていただく月1定番(?)のコーナーです。
今年に入ってから好きなアーティストの訃報が続いていて、気が滅入りますが、彼(彼女)らが残してくれた曲を聴くことが、きっと、何よりの供養になるのではないか、と思っております。
今月も10曲をご紹介させていただきますが、そのうち1曲でも皆様の新しい音楽の出会いのキッカケになりましたら幸いです!
「TEMARI」Ninomae Ina’nis(一伊那尓栖)
気が散るため仕事中は音楽を聴けない人間ですが、無音は寂しいので、VTuberの雑談、ゲーム配信等を垂れ流していることが多いです。
なかでも声や雰囲気が好きでよく聴いているのが、ホロライブEN所属のニノマエ・イナニスさん。ほっこりした声色と、少々舌足らずの口調は、聴いていて穏やかな気持ちになれます。
昨年リリース、先月PVが公開された新曲「TEMARI」は、彼女の世界観に浸かることができる耳障りの良い1曲です。
「Come On! feat Super Brass, Tomggg」Night Tempo
2019年に始動した昭和ポップスを現代にアップデートする『昭和グルーヴ』シリーズで、日本のCityPopを世界に広めた立役者としても有名な韓国人プロデューサー兼DJのNight Tempo。
その彼が、同シリーズを始める前の2018年にリリースしたアルバムが『Moonrise』です。Tomggg、ゆnovationら日本人アクトも参加していて、収録曲はどれもカッコイイですが、なかでも、重心低めのベースラインと、その上を軽やかに跳ねる鍵盤の音色が絶妙に絡むブレイクビーツ「Come On!」が最高!
「パープルアイシャドウ」降幡愛
CityPopというキーワードで聴きたくなった一曲。降幡愛さんと言えば、ライブライブサンシャインの黒沢ルビィの声優として有名なため、どうしてもルビィちゃんの歌声の印象が強いですが、アーティスト降幡愛の歌声は全然異なるため、まずそのギャップに驚かされます。
名プロデューサー本間昭光さんが手がけた「パープルアイシャドウ」は、彼女のシティポップ愛・アイデアが詰め込まれた楽曲で、PVも含めて昭和の雰囲気の再現度が半端ない。
しかし、ルビィちゃんソロ作「コットンキャンディえいえいおー!」やAiScReam 名義の「愛♡スクリ~ム!」など降幡さんが絡むとバズり曲が誕生するの凄くね!
「Lovers’ Ghetto」Angie Stone
3月1日、アンジー・ストーンがお亡くなりになりました。享年63歳、決して若くはないけれど、交通事故でというのが、あまりに惜しい。
彼女が、ここ日本で、めちゃくちゃ認知度が高かったかというと、そうでもないかもしれません。しかし、洋楽(特にブラックミュージック)を聴く、私と同世代(40~50代)の方であれば、ディアンジェロ、ラファエル・サディークらと共に、ネオ・ソウル界隈を支えたシンガーのひとりとして、その名前・歌声は憶えていることでしょう!
一曲を選曲するのは難しいですが、彼女のややハスキーがかった歌声が堪能できるメロウなナンバー「Lovers’ Ghetto」はいかがでしょう?
「I Want You Back (Dimitri From Paris Supa Funk Brakes Remix)」The Jackson 5
以前購入したベースマガジン2025年2月号の付録『ベース名演7選』にS・ワンダーの「For Once in My Life」が収録されていたため、同曲をベースで練習中、やっぱジェーマソンのベースはカッコいい(でも、難しい)と再認識して、聴きたくなった1曲です。
プレイリストに入れたのは、原曲ではなく、フランス人プロデューサー・DJであるディミトリ・フロム・パリ(Dimitri From Paris)のリミックスVer。
彼は大ネタのリミックスを数多く取扱っていますが、どれも原曲を活かした上で、美味しい箇所「クイッ」を持ち上げるような仕上がりになっているのが良きです!
「Red, Black & Green」Roy Ayers
今年は、大物の訃報が続いていますが、ジャズ、ソウル界のレジェンド、ロイ・エアーズ氏が闘病の末、3月4日に、84歳でお亡くなりになりました。
活動歴も長いので、ソロ名義、バンド名義、ビブラホン奏者としての客演、プロデュース等々、彼がかかわってきた名曲を挙げていくと膨大なるが、個人的には、70年代の作品が特に好きです。
今回ヘビロテに選曲したのは、73年に発売されたジャケが激シブのアルバム『Red Black & Green』に収録されている同名のタイトル曲。ねちっこいベースラインが印象的!
「Searchin」Sylvia Striplin
ロイ・エアーズ関連でもう一曲。
1983年にロイ・エアーズが主宰していたUno Melodicからリリースされた、シルヴィア・ストリプリン唯一のアルバムが『Give Me Your Love』です。
ロイ・エアーズが全面プロデュースしているだけあって、アルバム全体を通してクオリティはめちゃめちゃ高く、様々なタイプの曲が揃っていて聴きごたえ十分ですが、そのなかでもベースのファンキーなフレーズのループが下っ腹に響く「Searchin」が一押し。
「H.B.D.」Raphael Saadiq
2月25日放送の星野源さんのANNで放送されていて知ったラファエル・サディークの新曲。マーベル・コミックで連載されている「ムーンガール&デビル・ダイナソー」のアニメ・シーズン2のサントラに収録されています。
アメコミには疎く、ディズニー・プラスも未契約のためアニメの詳細は不明ですが、サディーク節炸裂の曲を久々に聴けたのが純粋に嬉しかったです(歌詞に何度も「Happy Birthday to You」というフレーズが出てくるから、タイトルが「H.B.D」なのかな?)。
本サントラでは、同曲と、ファンキーなメイヤー・ホーソーン「Sho Feels Good」がGood!
「Don’t Mess With My Man」Lucy Pearl
ラファエル・サディーク関連で好きな楽曲はいっぱいありますが、中でも大好きな円盤のひとつが、2000年にリリースされたLucy Pearlの名盤『Lucy Pearl』。
元アン・ヴォーグのドーン・ロビンソン、ATCQのアリ・シャヒード・ムハンマド、そしてTony! Toni! Tone!のラファエル・サディークという大物3人の競演が、当時話題になりましたが、名前負けしない名曲の数々は、今聴いても、古くさい感じが一切しません。
なかでも、小粋なファンク・ナンバー「Don’t Mess With My Man」が秀逸です。
「This Is Not The Song I Wrote」VULFPECK
2024年9月のツアーのライブ会場でライブレコーディングされたNEWアルバムのラストを飾る1曲。
JoeyとJacobがボーカルをとる比較的ポップな曲調で、ライブならオーラスに、映画ならエンドロールで流れたらバッチリはまりそうなアンセム的な楽曲に仕上がっています。
先月のヘビロテでも、先行リリースされた『Clarity of Cal』を選曲させていただきましたが、本アルバムは捨て曲が一切ない傑作で、頭からラストまで永遠にリピートで聴き続けられます(間違いないく2025年最もリピしたアルバムになるかと)!