2024年11月から12月にかけてに経済産業省から「経済産業省関係令和6年度補正予算案の事業概要」と、中小企業庁から「令和6年度補正予算案 中小企業・小規模事業者等関連ポイント」がそれぞれ公開されました。
この資料によると、現在募集されている補助金のほとんどは継続され、新たな補助金も創設されました。
2025年度から新たに創設される補助金
中小企業新事業進出補助金
令和6年度の補正予算では「中小企業新事業進出補助金」「中小企業成長加速化補助金」が新たに創設されました。新事業進出補助金とは「中小企業・小規模事業者の成長につながる新事業進出・事業転換を重点的に支援する」ための補助金です。
- 対象:企業の成長・拡大に向けた新規事業への挑戦(新規性)や賃金要件等を満たす中小企業
- 補助上限額:従業員数20人以下 2,500万円(3,000万円)
従業員数20人~50人 4,000万円(5,000万円)
従業員数51人~100人 5,500万円(7,000万円)
従業員数101人以上 7,000万円(9,000万円) - 補助率:1/2
- 補助対象経費:建物費・機械装置費・システム構築費・技術導入費・専門家経費 等
- 補助対象期間:交付決定日から14ヵ月以内
「事業再構築補助金」の後継補助金という位置づけになりそうな補助金となっています。
・「中小企業新事業進出補助金」のチラシは → コチラ
中小企業成長加速化補助金
中小企業成長加速化補助金とは、「売上高100億円を目指す成長志向型の中小企業の潜在的な投資を最大限引き出すため、大胆な設備投資を支援する」「新事業・新分野進出、M&A等の中小企業が抱える高度な課題を解決するための官民一体での支援体制の構築や海外展開支援、人材育成・人材確保への支援、これらの支援に必要な基盤整備等を実施する」ための補助金です。
- 対象:売上100億円を目指すビジョン・潜在力、賃金要件 等を満たしている企業
- 補助対象経費:建物費・機械装置費・ソフトウェア費・外注費・専門家経費
売上高100億円を目指す成長志向型の中小企業が対象となる補助金であり、少なくとも年商50億円以上の企業でないと使えない補助金のようです。
年商10億円以下の中小・零細企業は使いづらいかもしれません…。
2024年度から継続して実施される補助金
「ものづくり補助金」「IT導入補助金」「持続化補助金」「事業承継・M&A補助金」等の「中小企業生産性革命推進事業(予算3,400億円)」における補助金は、設備投資や取引実態等に合わせ、補助上限・枠・要件を見直し、より使い勝手のよい、政策効果の高い支援制度になります。
各補助金の概要と、具体的な見直し内容は以下の通りです。
ものづくり補助金
「ものづくり補助金」は、正式名称を「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」といい、中小企業・小規模事業者等が今後複数年にわたり相次いで直面する制度変更(働き方改革や被用者保険の適用拡大、賃上げ、インボイス導入等)等に対応するため、中小企業・小規模事業者等が取り組む革新的サービス開発・試作品開発・生産プロセスの改善を行うための設備投資等を支援するものです。
・「ものづくり補助金」総合サイト → コチラ
IT導入補助金
「IT導入補助金」は、中小企業・小規模所業者等が今後複数年にわたし相次いで直面する制度変更(働き方改革や被用者保険の適用拡大、賃上げ、インボイス導入等)等に対応するため、生産性の向上に資するITツール(ソフトウェア、サービス等)を導入するための事業費等の経費の一部を補助することにより、中小企業・小規模事業者等の生産性向上を図ることを目的とするものです。
、・「IT導入補助金2024」 → コチラ
小規模事業者持続化補助金
「小規模事業者持続化補助金」は、地域の雇用や産業を支える小規模事業者等の生産性向上と持続的発展を図ることを目的とし、持続的な経営に向けた経営計画に基づく販路開拓等の取組を支援するものです。
・「小規模事業者持続化補助金(一般型)」→ コチラ